松岡映丘から竹内栖鳳への手紙

竹内栖鳳展へ向けて、当館で保管している膨大な史料の海をかき分けていると、松岡映丘から竹内栖鳳にあてた手紙が出てきました。
20140519松岡映丘から竹内栖鳳への手紙

昭和5年(1930)にローマで行われた日本美術展の報告が書かれています。

日本美術の威信をかけて行われたこの展覧会のなかで、竹内栖鳳の作品がどのような役割を担っていたのかなど、色々なことを伝えてくれる貴重な一葉です。

なお、文中の「御作品」は竹内栖鳳の作品の事、「闘鶏」は現在「蹴合」 (大倉集古館蔵)と呼ばれている作品のことと思われます。


日本京都市御池油小路
竹内栖鳳様

益々御清康奉賀候 さて 当地に於ける展覧会は去る二十六日首相臨場のもとに盛大に開会せられ頗る好評に御座候
御作品闘鶏は第六室二間床にかけ 支那風景も招待日には特に中央室の床に陳列いたし候

四月三十日 ローマにて
松岡映丘


竹内栖鳳展へ向けて史料の整理を進めています。

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青木隆幸