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竹内栖鳳

海の見える杜美術館が、竹内栖鳳に魅かれる理由。

わたしは自然の風景に接する場合、いつもこの自分の有つ型を破って観察するやうに心掛けている。

竹内栖鳳

日本画はもちろん、中国版画、浮世絵、屏風や絵巻、鼻煙壷や陶器などの道具類にいたるまで、海の見える杜美術館が収蔵する多彩な作品群は、一点一点がそれぞれに魅力的で、生き生きと自己主張をしています。
その数々の貴重なコレクションの中でも、中心となるのが竹内栖鳳の作品です。明治、大正、昭和初期三代を通して常に日本画の王道を歩み続け、日本の近・現代において並ぶものなき絵画の巨匠と呼ばれた栖鳳。
海の見える杜美術館のこころとポリシーは、その言葉と重ねあわせて感じ取ることができるでしょう。

竹内栖鳳

画家が沸かし新鮮な刺激を得て興奮を感じた時は、遠慮なくそれを作品に守り立てるがいいと思ふ。

竹内栖鳳

竹内栖鳳は、つねに描くことへの情熱を抱き続け、巨匠の名に甘んじることなく筆を走らせ、大好きな絵を描き続けてきました。
また、あくなき好奇心の目を持ちながらあらゆる伝統を研究し、貪欲に新しいことに挑戦し、多くの旅も経験してきました。その中で、既成の概念や執着、組織、技法、過去、ひいては自分自身というものまでも壊し続け、人生の中でそれらのさまざまな垣根を、何の衒いもなく越えていったのです。

より深く、感動的に。

このように、作者ひとりを取り上げてみても、そこには多くの魅力が秘められています。だからこそ、公開される美術作品には、観る人の数だけ鑑賞方法があり、感動があるのです。それは、作品のひとつひとつに、さまざまなドラマがあり、メッセージが込められているからに他なりません。作品の背後にある物語を読み取り、ある時には作者が意図していなかったことまで自分なりに感じ取る・・・これこそが、芸術の本当の楽しみ方だと考えています。このような思いから、海の見える杜美術館では、完成された作品だけでなく、スケッチ画や文献、手紙、道具類、歴史的資料にいたるまで、総合的に収集、研究を行うことを心がけています。作品や作者をより深く知りたい、作者の熱い思いまでも大切に、より多くの人に伝えたい。この思いは栖鳳作品のみならず、多くのコレクションからも感じ取っていただけることでしょう。だからこそ、より多くの感動と、ここで出会うことができるのだと信じています。

羅馬之図(左隻)

《羅馬之図(左隻)》

羅馬之図(右隻)

《羅馬之図(右隻)》

プロフィール

竹内栖鳳元治元年(1864)~昭和17年(1942)
幕末の京都に生まれる。幸野楳嶺に師事し、四条派を学ぶ。欧州遊歴後は西洋画法を積極的に取り入れ、四条派の伝統的画法に西洋絵画の遠近法を取り入れた新しい画風で一世を風靡。大正期には、中国に2度訪問、蘇州や北京などを取材旅行した。新しい時代感覚による画想と群を抜く筆技によって、横山大観らとともに第一回文化勲章を受章。名実ともに日本を代表する画家となった。


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